育種改良への情熱

 今回はTopigs Norsvin種豚のオス系ラインにあたる、ランドレースのトップブリーダーをご紹介します。
1984年にブリーディングを開始して以来、過去17年間で10回のTopigs Norsvinベストランドレースブリーダーに輝いた農場取材レポートです。

~Jan Botilsrudランドレース農場 取材レポート~

“中へどうぞ、見せたいものがあるんだ”

 パソコンの前に座るJan Botilsrudはそう話し、オスの選抜方法と、群内でどのようにしてベストなオスを見つけるかについて私たちに説明した。長い間、結果を出し続けている、Janの選抜プロセスの背景にある科学的知見と、彼の経験を組み合わせた方法に、取材班は心を打たれた。ランドレースブリーダーとして成功する要因について尋ねた時、その答えは明確だった。

“遺伝価値と遺伝関係の観点から、メスとオスの間に最適なマッチングを見つけることが、最も重要だね。なぜならそのマッチングは今後、二度と起こり得ないかもしれないから”

 Janは遺伝価値と遺伝関係に、非常に細かく気を配り、それらの研究に多くの時間を費やしている。彼の研究に対する最大の関心は、「オスがデルタステーション(種豚生産農場)においてどのようなパフォーマンスを発揮するか」にある。

“飼料効率と生存産子数について、更なる改良が必要だと思っている。最近は子豚の生存率が向上し、母豚はさらに多くの離乳キャパシティを持つようにもなった” とJanは言う。

 そして最後にこう話していた。

“私たちは長い間ブリーダーをやってきた、しかしまだまだ選抜について勉強しなければならない”

 今なお学び続ける姿勢や、現状に決して満足しない飽くなき探求心が、分野を問わず、一流に求められるものなのだろう。

<農場成績>
離乳頭数・・・29.8頭/年間1母豚当たり
離乳体重・・・7.3kg(21日離乳)
40kg時点日齢・・・77.7日齢
初回分娩日齢・・・315.1日齢

Topigs Norsvin Japanー日の出物産株式会社

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