世界の穀物動向

 ロシア政府による小麦の輸出規制(2020年6月末まで)、中国におけるトウモロコシの不作、アルゼンチン政府によるトウモロコシ輸出規制(2021年3月1日まで→のちに撤回)などにより、国際的な穀物動向が大きく変化している。特に大麦の動向は激しい変化を見せており、中国ではトウモロコシのように、大麦を使用することから、フランスは中国に向けた大麦の輸出を強化するようになった。

 現在 中国では、トウモロコシの国内備蓄を放出し、加えてフランスからの大麦輸入など、中国国内における、穀物需要が拡大している。その背景には、アフリカ豚熱(ASF)の発生により、巨大な被害を受けた養豚業の再建が関係していると思われる。一方のドイツでも、野生イノシシによる、アフリカ豚熱のウイルスが検出されたことから、世界各国では、ドイツからの生体や豚肉等の輸入一時停止を決定している。それにより、ドイツ国内では肉豚が余剰し、一層の飼料が必要となり、ドイツの大麦価格は上昇する結果となった。現在の世界の動向や変化を知り、日本の未来を考えていきたい。

Topigs Norsvin Japanー日の出物産株式会社

Share this post: